ここでは少し上級な内容を。(今は分からなくても徐々に理解できます)
意識を正中心に一致させる、と言いました。では、正中心とは?
もちろん、肥田式強健術で言われている正中心です。これは、身体の物理的中心です。ところが、一般の人には、この正中心は存在していません。だから「正中心? 何?」が本音だと思います。
一般的には「丹田」と言われて、お臍の下で、皮膚表面から数センチ奥まった所、と認識されています。
正中心とは、腰腹同量の原理で作られた腰腹の中心です。
・全身を正確に統一(あいまいな表現ですが取り敢えず)させた時の肉体の物理的中心、一方、全身が統一されていないけど誰でも分かる丹田。この時点で、かなり開きがあります。
・全身を正確に統一させた結果そこに現れる正中心、自らの意識で定める丹田。
・居つきや力みが無い状態の正中心、居つきや力みのある状態で定める丹田。
意識の位置によって体勢は変化します。練功が進むとハッキリ自覚できる様になります。と言うことは、これまでの他の技術と同様、自分以外、他人も操作できることになります。
相手の意識の位置を変化させたい場合、アッチ系の人は脅して意識を浮かせ自分に有利に事を運ぼうとしますが、練功が進んでいる場合は、相手の意識の位置を操作する。すると次第に意識が浮いてきます。
繊細にコントロールできる方が勝ります。練功の賜物です。
浮けば、後は簡単ですよね、腹にしっかり収まっているから心身ともに強い。
ポイントは、感情を織り交ぜてはいけないことです。これは、あくまでも相手の身体操作ですから。居つき・力みで操作しても失敗します。
良識を持って使うようにしましょう。本音は、仲良く楽しく生活できれば良いんですから。